易経の道徳「損して得(徳)とれ」
易経の道徳「損して得(徳)とれ」
中国古典(孔子の論語、易経、中庸など)から、現代日本における道徳のある生き方を研究しています。
今日は「心を磨くシリーズ」で、易経(えききょう)の教えを1つ紹介します!
タイトルは「天地は順をもって動く」です。易(えき)に出てくる言葉で、時の流れについて教えています。
*易経とは、一説には5000年前に現れたとも言われる中国の古典です。優れた修身哲学の書であり、帝王学の書であり、占いの書でもあります。孔子の論語などに比べるとかなり難解で読みにくい本ですが、占いとして占いらしく活用する人は多くとも、生粋の哲学・学問として研究する人はまだまだ少ないです。人としていかにして立派に生きるか?心を磨く指南書として活用できます。
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以下、文字バージョンです。
お時間のない方は記事にてご覧ください😌
易経の道徳「損して得(徳)とれ」
こんにちは、いつもご覧頂いている皆様へ、心より感謝申し上げます😌
今日は「心を磨くシリーズ」で、易経(えききょう)の教えを1つ紹介します!
「山沢損(さんたくそん)」
山、沢、損、3つの意味を含む言葉です。
1つずつ見ていきましょう。
3文字目の「損」からです。
そのまんま「損する」という意味ですが、ここから「損して得とれ」という言葉が出てきました。
人生、生きていれば損することなんて、いくらでもあるものです。むしろ、損を完全に避けるなんてことは不可能なのが人生です。
つまり、どうしても損するという出来事は起きるから、そうなったときは受け入れるしかない、という考え方に易経ではなります。
そこで、損するときの心構えを説明しているのが易経のすごい所です。
ここで「山」と「沢」です。
易でいう「山」とは、継続は力なり、ちりも積もれば山となる、というような、長い時間をかけて積み上げるニュアンスがあります。
つまり、長期的に見る、ということです。
目先のことで、損した得したと騒ぐのはみっともない、ということですね。
目先のことでいちいち騒がないこと、これが不動の心得で、これぞ山です。
世の中、むやみに騒いだり、もがいたり、泣き喚いたり、それによってさらに状況が悪くなる、ということもあります。
次にもう一つ「沢」です。
沢とは、湖や池など、水辺のことです。
天気の良い日は、太陽の光を反射してキラキラとしています。
このことから沢は、「キラキラと楽しい、天真爛漫」というニュアンスを持っています。
つまり、損したり上手くいかないこともある、それも含めて人生を楽しむしかない、というのが人間なのです。
子どもが難しいゲームにチャレンジして楽しむように、簡単にクリアできるゲームはつまらない。という考え方がありますよね。
さらに言えば、キラキラと楽しむ、というのは逆に言えば、「深刻に考えすぎない」ということでもありますので、
損することがあっても、深刻に考えすぎない、ある意味で馬鹿になっても良いのです。
もちろん、馬鹿丸出しだと他人に騙されることもあるので、あくまで心の中で馬鹿っぽくあっけらかんと考える、ということです。
このように「山沢損」というたった3文字に、深い意味が込められているのが、易経の魅力だと思います。
山のような不動で、沢のように楽しい心を育てていれば、多少の損することもまぁ悪くないかな、という境地にもなってきます。
霊感の視点から言えば、人生で起きる出来事のプラスマイナスは大体トントンになる、良いことも悪いことも同じくらい起きるので、損得で考えても仕方ないんですよね😅
であれば、損して利益を取れ、というのも間違いではないですが、損したこと自体も心の美徳を磨く、良い機会になると思います☺️
今日もありがとうございました。
僕が話した内容が、何かしらの形で、皆様のお役に少しでも立てたら嬉しいです。
ご縁に心より感謝申し上げます✨
自己紹介
泉優です。2017年から2020頭まで、ブルガリアのスタラザゴラ国立歌劇場オーケストラでチェロを弾いていました。今は日本に帰国し、オンラインカウンセラーとして、絵描きとして、チェロ奏者として、面白く生きています。この宇宙でただ一人自分にしかできないことを探究し、縁ある人々を少し幸せにすることが生きがいです。
カウンセラー
アート画家
チェロ奏者
泉優(いずみゆう)
恩師へ、精神世界の大切な基盤を、丁寧に丁寧に学ばせて頂き、いま心より、感謝申し上げます。本当にありがとうございます。
タカテル氏「カウンセラー養成コース」
https://ameblo.jp/spiritual-b-boy/entry-12385401913.html
その他、秋山眞人氏の偉大な書籍群、安岡正篤氏「易と人生哲学(竹井出版)」や、Tバトラーボードン氏「世界のスピリチュアル50の名著」にて紹介されている書籍に始まり、今古東西の書籍から、スピリチュアルや哲学、心理学の知識を学び、学び続けております。精進いたします。
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